2007年04月07日

私の中のMr.Wicked

DSCF2641.jpgとにかく最初の印象はサイアクだった。異動してそうそう思慮のカケラもない言葉をぶつけられ、こんな上司二度と口も聞くもんかと思っていた。
だけど今ならその毒舌っぷり含め、“らしい”なぁぷぷぷ、と苦笑してしまうような出来事。

私が「中国に行きたい」と言い出した時は、仕事中会議室に呼ばれお説教されたこともあった。どうして突然中国なんだ?ちゃんと今後のことを考えてるのか?蓄えはあるのか?詰問にも近い状態で矢継ぎ早に質問されたけど、私のことを本当に考えてくれてるんだということがじんじん伝わってきてそれは痛いほど。そして負けずに真剣に話をしたのち、君がそこまで考えていたとは知らなかったよ、そういうことなら僕も心から応援させてもらう、と手を差し出してがっちり握手した。

そんなMr.Wickedが、私が退職する日は素敵なお店に連れてってくれた。アナタに日本を忘れてほしくないし、ちゃんと戻ってきたくなるよう今日はとっておきの和食のお店を選んだんだよ、という一言。ただでさえ涙腺ゆるみまくりの日にまた泣き顔になってしまうとこだった。

そして次から次に運ばれてくる繊細なお料理たちに舌鼓を打ちながら同僚と二人、時にしんみりと、時に爆笑しながら彼の話に聞き入る。自分を守るプライドじゃなく自分をさらけ出すプライドを持ってる人って素敵だ。何ものにも揺らぐことのない強さとそれに裏打ちされた素朴さこそがきっと人を惹きつけるんだと思う。

帰り道、タクシーの車内から綺麗に晴れ上がった空を見上げ、Mr.Wickedはまた独り言のようにつぶやく。
「この季節になると、都内にはこんなに桜があったんだってびっくりするよなぁ。冬の間じいっと絶えて季節がくれば綺麗に花を咲かせる。人間の人生も同じかもしれないなぁ。」
その言葉になんと答えるでもなく横で一緒に空を見上げていたけれど、それがどういうつもりで発せられた一言であれ私にとってはまた涙が出そうになるものだった。忘れられないシーンは、こんな何気ない日常の中でひとつひとつ増えていく。
posted by MiHO | Comment(0) | TrackBack(0) | diary
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